「ゆるり」とは

「花かんむり」から「ゆるり」へ

「ゆるり」の前進は、「花かんむり」という集まりでした。

現在は活動終了したNPOでお世話になった女性たちの居場所グループとして、わたしたちは集まりました。2017年のことです。

様々な事情を抱えたわたしたちは、まず定期的に場所に通うことでも大変です。体調が安定しなく、さらに家の事情も緊迫することもあり、次の月にまた無事に会えるのだろうか?そんな不安と常に隣り合わせの人もいました。

ですから、「来月も無事会えることを願おう」という気持ちで、毎回の出会いを大切にしていました。
それぞれ人が入れ替わることもありました。みんなで集まり、絵を描いたり、工作をしたりと、ワークショップとして作品作りを継続しました。

そして、2017年、2019年に2回の美術展を開催しました。NPOの方、アートディレクターの方に助けをかりて、自分たちの気持ちを表現でき、人に伝えることができたことに、驚きと達成感を感じることができました。

ですが、NPOもさまざまな状況があり、「花かんむり」としての活動が難しくなりました。

そこで自分たちでできる居場所づくりを始めることにしました。

「ゆるり」の名前

「ゆるり」は仲間で案をだし、みんなで決めた名前です。


「ゆるり」の意味は、

・ゆるり【緩】

〔副〕 (多く「と」を伴って用いる)

① 心おきなく、くつろいでいるさま、心にゆとりがあって、のんびりとしたさまを表わす語。ゆっくり。ゆるゆる。

② 余裕が十分にあるさま、ゆったりとしたさまを表わす語。不足なく、らくらくと。

③ 動作が遅いさまを表わす語。ゆっくり。ゆるゆる。


のほかに、


・ゆるり【囲炉裏】

〔名〕 屋内の床を四角に仕切って火をたき、煮炊きや暖房などに用いる場所。いろり。


といくつかの意味を考え命名しました。わたしたちは過去のことから、どうしても体に力をこめてしまいます。歯をくいしばったり、体がかちこちになってしまうこともあります。

ゆったりと心も体もほぐすことができたらと思いました。また、居場所として、囲炉裏を囲むような暖かい雰囲気があればと考えました。

場所としての「ゆるり」

グループの活動がはじまったのが2020年のこと。コロナが流行ってしまい、一回目の開催がいつになるかが心配でした。無事開催でき、現在も仲間と試行錯誤をしながら続けています。

「ゆるり」は自由な空間で、出るのも入るのも自由です。活動の日時はありますが、その間どうすごすかは自由です。

体調が悪ければ作業をみているだけでもいいですし、寝っ転がってもいいです。

「批判や否定はしない」というのがこのグループのお約束です。

自分のやりたいことをやれる雰囲気が大切だと思っています。

わたしたちは病院に通いながら、体調に負けそうになりながら、それでもゆったりと仲間とつながれたらという気持ちです。みんなの居場所として、まずは長く継続できればという思いがあります。

それには無理をしなく、自然体で、気軽に参加できるよう、仕組みを考え、話し合い、それぞれが無理のない範囲で活動できればと思っています。